私の歯は、親譲りで、とっても弱いんです。と言うのをよく耳にします。実は、歯の強さはほとんど遺伝しません。遺伝的要因は少なく、菌が染っているのです。虫歯菌の多い親の子は虫歯菌が多く、歯周病の菌が多い親の子は歯周病菌が多く、いい菌を持っている親の子は、虫歯にも歯周病にもかかりません。意外と知られていませんが、虫歯や歯周病は、エイズや、インフルエンザのように、感染症です。主にキスや、口移しなどで経口感染します。今まで、一本も虫歯や歯周病がなかったのに、彼、彼女ができると、ある日を境に虫歯が出来始めたり、歯周病で口がくさくなったりします。また、生まれたての子供は菌がいないのに、親からの菌をもらって、その子の口の中に悪い菌が繁殖し始めます。基本的に5歳くらいで口の中の菌叢は完成し、外的要因や、歯科医院で処置をしない限り、変わることはありません。本当に良い口を作ろうと思えば、家族ぐるみで菌のコントロールをする必要があります。きちんとした歯磨きは、実は、家族の為でもあるわけです。
妊娠中のお母様方へ
どこの親子も、家族そろってよい歯でいつづけたいと思うのは同じです。健康な歯を作るのに大切なことは2つです
1.子供を産む前にお父さん、お母さんの口の菌を良い状態にしておくこと
妊娠中の母体は「つわり」のため歯ブラシを口の奥まで入れるのがつらいので、口の中が不潔になり、歯肉炎や虫歯になり易くなっています。また、つわりや胎児によって胃が圧迫されるため、一度に沢山の食事が出来ず、何度にも分けて食事をすることになりがちです。だらだら食べると、ずっと口の中に栄養がある状態になり、虫歯菌や歯周病菌が暴れます。
虫歯や、歯周病は、エイズやインフルエンザのように、感染症です。
虫歯菌や歯周病菌のいない口は、極端な話、歯を磨かなくても問題が起こりません。
しかし、父親と母親の口にこれらの菌が住んでいると、子供に感染してしまいます。
子供の菌叢は3歳から5歳で確立されます。
家族で3DSを使用して子供が5歳になる前に、悪い菌を駆除する必要があります。
2.薬、麻酔、レントゲンに気をつけ、栄養状態を良くして置くこと
おどろくことに、胎児のころから永久歯は出来始めます。妊娠6〜7週目には乳歯が、妊娠6ヶ月ごろから永久歯が出来始めます。 栄養不足は、歯の形成不全として、もろい歯や、形の悪い歯が出来てきます。薬は物によっては、茶色や、黒い歯が出来たりします。レントゲンは、防護すれば大丈夫ですし、麻酔も局所麻酔であれば問題ないです。ただ、気持ちのよいものではないので最小限にとどめるのがよいです。 よい歯を創るには、お母さんの栄養状態を大切にすること、そして、妊娠してから慌てるのではなく、常日ごろから口の管理をすることをおすすめします。
こまい歯科 理事長 駒井 英人